『樹林』12月(在特)号2012/11/01 21:22

今日、『樹林』12月(在校生作品特集)号を、通教部、休学中、購読者の皆さんなどに発送しました。
昼間部、夜間部の皆さんは、教室のテーブルの上に積んでありますので、1冊ずつ持ち帰ってください。

『樹林』在校生作品特集号は、文校の学生たちの手によって、作品の募集から、選考、編集までおこなわれ、『樹林』の1冊として年2回発行されています。
今回の号には、詩3編、エッセイ3編、小説4編の在校生作品が収められています。各選考委員の選考評なども含めて総192ページ。
編集責任者は善積健司さん(夜・青木クラス)、表紙【写真】イラストは鈴木カンナさん(昼・高畠クラス)。

学生委員会在特部主催の在特号の合評会は、11月18日(日)です。午後2時から、文校教室で。掲載作者、選考委員はむろんのこと、在校生や新入生も気軽に参加してください。

(小原)

新入生へ、ハガキ一枚の課題。2012/11/05 22:03

秋の新入生は今のところ46名(夜11、昼18、通教17)。先週末から、昼間部・夜間部の新入生の皆さんには、以下のような説明チラシと所定の〈課題ハガキ〉を組会のとき配っています。通教部の新入生の皆さんへはすでに、チラシとハガキを郵送してあります。
健筆をふるってください。

    *

「新入生の皆さんへの課題」

次の六つのタイトルのうちからひとつを選び、所定のハガキに、
400字~600字ほどで書いて〈ワープロ・パソコン可〉
事務局まで送ってください。
冒頭にタイトル・氏名〈ペンネーム可〉・所属クラスを入れて、
できるだけ縦書きで。
締切は11月27日(火)必着とします。
提出作品は全て、文校の多くの皆さんの眼に
触れられるようにします。

・私のふるさと
・文学学校入学にあたって
・私を売り込みます
・私の歩んできた道
・私だけのもの
・最近強く思うこと

●今夜、秋期2回めの学生委員会が開かれました。
初お目見えの方が2人いて、今夜の出席者は15名。
12/16(日)文学集会や、次の『樹林』在特号(1/15ごろ応募締切)などについて話しあわれました。

(小原)

夜・文章講座の配布プリントについて。2012/11/08 16:36

今期第1回の夜・文章講座は、11月26日(月)午後6時30分~です。

詳細はこちら↓をご覧ください。
http://www.osaka-bungaku.or.jp/300lectur.html#Anchor208560

配布プリントがほしい方は、事務局まで。

昼・文章講座に55名。延々5時間。2012/11/10 21:15

きょうは午後3時から、全校生および一般の方を対象にした公開講座の今秋期1回目、昼・文章講座がありました。
講師は昼間部チューターの佐久間慶子さん。
55名の参加者。そのうち、一般の方4名、OB2名。
岩瀬成子さんや宮崎駿さんなどの著作について1時間余りの解説のあと、あらかじめ提出のあったハガキ1枚の「私って何、と思ったとき」を場面で書く課題作品、全31編(当日プリントにして配布)を講評。
作品一つひとつに丁寧なアドバイスが与えられ、講座は予定時間を大幅にオーバーして8時過ぎに終了。最後まで残った人は34名。
資料が盛りだくさんの佐久間チューターの講座、一度出たら次が待ち遠しくなります。まだ参加したことのない方、1度のぞいてみたら、どうでしょうか。

(小原)

合同クラスで『樹林』合評会2012/11/14 20:55

津木林クラスと青木クラスの合同合評会
土曜日(10日)から金曜日(16日)にかけて、12月号(在校生作品特集号)などの『樹林』掲載作を、合同クラスで合評しています。
今夜は、津木林クラスと青木クラスの合同合評会【写真】。参加者22名。取り上げた作品は、在特号掲載の「あめふらし」(岡田智樹)、「天六ブルース」の2編。
この1週間に限り、自分のクラス以外の日にも無料で参加できます。休学生は1000円。

●17日(土)午後3時~は、特別講座です。
森岡正博さん(哲学者・物書き)をお招きし、「死者と出会うことの倫理について――哲学的考察」のタイトルで講演していただきます。
ぜひ、参加してください。

(小原)

きょうの毎日新聞・夕刊より2012/11/15 22:25

きょうの毎日新聞・夕刊より
第14回小野賞の贈呈式は、24日(土)午後1時30分から、文学学校で行われます。受付は1時開始。
どなたでも無料で参加できます。ただし、第3部・懇親パーティーの参加費は3000円。

●金時鐘さんが担当する“昼・詩の連続講座”の作品締切は、22日(木)です。くわしくは、
http://www.osaka-bungaku.or.jp/300lectur.html#Anchor210180

(小原)

森岡正博さんの特別講座に59名2012/11/17 17:52

森岡正博さんの特別講座
哲学者で大阪府立大教授の森岡正博さんをお招きして、公開・特別講座が行なわれました。講演タイトルは「死者と出会うことの倫理について――哲学的考察」。司会は、細見和之チューター。
参加者59名の中には、奧野、飯塚、中塚さんの3チューター、香川、岡山からの通教部生も。
森岡さんが冒頭宣言されたように、小説や詩などの創作を行なう上でのヒントがつまった講演でした。質疑応答では、手がいっせいに挙がり、計8名がマイクを手に質問しました。

(小原)

第1回 夜・文章講座のご案内。2012/11/19 17:16

夜・文章講座
小説の基礎篇Ⅲ―小説とエッセイ・ノンフィクション・評論
講師 葉山郁生(作家)

第1回 11月26日(月)午後6時30分~

○家族についてのエッセイ
単身、関係性の病い、複合家族など、家族の風景は複雑化している

教材=斎藤学「家族の闇」(配布プリントは事務局まで)

  *  *  *  *

課題=親子、または三兄弟(姉妹)、二(三)世代の家族のあり方を、周辺に拾うエッセイ(または小説の一節も可)

 今期、一回目の例文を次に掲げます。
 煙草好きの主人公を理解してくれた祖父は煙草で死に、母は煙草を憎んでいます。煙草以前に主人公の娘と母は、折りあいが悪く、例文には三世代と男性・女性の対比の人間像があります。


    煙

 煙草を吸っているとき、あるいは煙草の煙を見るとき、彼女は決まって母方の祖父を思いだす。
 アキラの祖父は、彼女が高校二年生のときに肺がんで死んだ。生前から痩せていたアキラの祖父は、葬儀の日、桐の棺の中で白い花に埋もれて、それこそ棒きれか何かのように痩せ細っていた。アキラはそれを、昨日のことのように覚えている。
 アキラは俗に言うお祖父ちゃんっ子だった。共働きで忙しい両親に代わって、祖父母に育てられたせいでもあるけれど、家族の中で祖父こそが、アキラに最も近い存在であったからかもしれない。少なくとも、アキラはそう認識していた。だからアキラは、自分の死因は肺がんがいいと思っている。祖父とお揃いだから。棺の中で眠る祖父の痩せこけた頬に、自分を重ねることがやめられないから。

 肺と唇が呼ぶままに、本日何本目かの煙草に火が点された。
「(銘柄、変えようかなあ)」
 アキラが咥えているラークウルトラメンソールは、タールとニコチンの含有量が一ミリグラム。数多くの種類がある煙草の中でも、比較的軽いものだ。
「(セブンスターに、しようかなあ)」
 祖父が吸っていた銘柄を思い浮かべながら、アキラは遠くの景色を見る。その場に蔓延する煙越しに見るみどりの山々は、死にかけているように映った。
「(でも、見つかったらまた怒られるんだろうなあ)」
 祖父、煙草、肺がん、と連なったアキラの思考が次に思い浮かべたのは実母の顔だった。アキラの実母、つまり祖父の娘は、儚い、だなんて言葉とは無縁の、激しい気性の持ち主だった。彼女は祖母に似たらしい。そしてアキラもまた、母親似だった。そんなわけでアキラの実家は母子喧嘩が絶えない。実母とアキラはしょっちゅうぶつかり合い、罵り合い、ひっぱたきあう。はたから見るならなかなかに楽しい家庭だ。実母は私が煙草を吸うことをひどく嫌がる。やはり祖父が肺がんで死んだのが原因だからだろう。アキラは庭で煙草を咥えているところを発見され、頭から水を掛けられたこともある。大学一年生の夏のことだった。
 実母は祖父が死んでからというもの、煙草を憎むようになった。
 誰しもが考える、生と死の、その意味。アキラにとって煙草を吸うことは死の疑似体験であり、生と死の象徴を見つめ直す行為であった。

  *  *  *  *

・教材作品は読んでおいてください。
・課題作(原稿用紙2枚《ワープロの場合、A4用紙をヨコにしてタテ書き印字》)を、講座日の3日前までに、担当講師宅へ郵送のこと。提出作品はコピーして、皆で読みあいます。(一般の方などで講師宅の住所がわからない場合は、事務局まで問い合わせてください)

秋期第3回学生委員会に12名2012/11/19 22:45

文学集会のポスターづくり
今夜の学生委員会は、学生新聞コスモスの帳合、在校生作品特集号(樹林13年6月号)の作品募集および選考委員募集の要項づくり、そして12/16文学集会に向けたポスターづくりなどの作業でした。
【写真】は、ポスターづくりに励む夜間部の新入生3名。

昨日(日曜)は、学生委員会主催で在特号(樹林12月号)の合評会が行なわれました。掲載作者や選考委員など20名が文校教室で熱い議論を繰り広げました。小説部門の司会は安西景子さん(夜・尼子クラス)、詩・エッセイ部門の司会は畑章夫さん(夜・松本クラス)でした。
懇親会の参加者は、13名。

(小原)