NHKテレビ番組の翌朝2009/02/15 12:29

文校の合評会や学生たちを描いたドキュメンタリーがNHKテレビで放映された翌朝である。何も行事のない日曜日なのだが、いま文校にきている。予測がはずれて、いたって静かである。パソコンを開くと夜のうちに13件の資料請求があったが、午前中電話は3本鳴っただけ。全国放送、そのうえ朝日新聞もテレビ番組欄で破格の扱いをしてくれたのだから、月曜以降に大いに期待しよう。
番組で主役的な立場にあって自宅にまでカメラに押しかけられた脇くんと上山さんに、ご苦労様と言いたい。秘しておきたいところにも根掘り葉掘り突っこまれて、痛々しくもあった。また、チューターはじめ夜間部・飯塚クラスの皆さんにも、感謝したい。この数カ月、さながら監視カメラのもとで合評会をやっていたようなもので、おのずと緊張を強いられていたと思うから。
番組は、みごとなドラマ仕立てであった。制作に当たって膨大なフィルムが費やされているのを、ぼくは間近にみていた。飯塚クラス以外の文校生でカメラの前でインタビューを受けた人は数十名にのぼる。カメラは文学集会でも回っていたし、脇くんの職場にも出向いた。文校教室をガラス窓越しに写すために50メートル先のビルの屋上に上った雨もよいの夜もあった。だが、それらはワンカットもでてこなかった。いろいろ材料を集めたうえで、テーマに収斂させるべく余計なものをできるだけそぎ落としていく作業は、小説作りにおいても問われるところだ。
今度の通教部スクーリングは3月8日(日)。通教部生が集うのは、年に4回だけなので、テレビのように辛辣な合評会にはならないですよ。尻込みしないでください。

以上、2月下旬発行の『樹林』3月号(通教部作品集)の“編集後記”予定稿です。(小原)